診療現場からの報告

第2話:男性器の手術概要 [院長/西川]

包茎治療がこれほど一般的に行われ出したのは、まだ20年程度の事でしょうか。
包茎であれば男でないような、また放置しておくと大変な事になり得る等の一種脅しのような広告宣伝に煽られてと言うのが本質のようです。それでは包茎は手術で治療をしたほうが良いのかどうか、と言う事になりますが、包茎の状態よりもそうでない状態のほうが遥かに良いでしょうと言うより他ありません。
ペニスの成長の面で、性行為の面で、感染や炎症を受けにくいと言う面等で、やはり手術を受けられたほうが遥かにメリットが多いと言わざるを得ません。

手術は、小児の真性包茎に対して行う背面切開は別にして、基本的には環状切除と言って、余剰の皮膚(包皮)を環状に切除する事で取り除いて、その断端どうしを縫い合わせる方法になります。クランプと呼ばれる機具を使用して、手術時間だけでなく術後の経過を早めたり、また、傷跡を出来るだけ目立たない位置にもってくる等の工夫がなされています。

美容外科や形成外科領域で以前より行われている手術に、長茎手術、増大手術なるものがあります。
前者は、ペニスを長く、後者は太くと言うものですが、長くする場合(長く見せると言ったほうが正確ですが)、陰茎を支えている(引っ張り込もうとしている)靱帯を開放する事で長く見せるのですが、確かに見事に長くできる方もおられますし、逆に引っ張り出しにくい場合もありますので、こればっかりは診察してみないと何とも言えません。
増大手術は、亀頭を大きくする治療と陰茎を太くする手術に分かれます。前者の場合は、コラーゲンを注入する事になりますし、後者の場合は、脂肪を移植する事になります。
他に方法がないので、と言うのが正直なところで、、、