診療現場からの報告

第55話:ED治療薬継続服用のリスクについて [院長/西川]

薬というものは、必要以上に服用しないほうがよいに決まっていて、長く継続的に服用するのはよくない、と考える人がほとんど(よほどの薬好きでないかぎり)だと思います。当の私も、恐らく平均的な日本人よりも遥かに薬は飲まないほうだと思うし、必要以上に薬を処方しないほうだと思います(一般的な内科医の処方量の多さには、よくあきれる事があるぐらいで)。

ED治療薬を求めて来院される方の中で、「これら(バイアグラレビトラシアリス)を長く服用していると、何か問題(リスク)はないですか。」との質問をよく受けます。これらの薬については、一部の内服薬(ほとんどが高血圧の薬ですが)との相性がよくなくて、どうしても処方できない場合がありますが(まあ稀ではありますが)、継続して服用する事のリスク(問題点)はありません。

そういう報告が今後出てくればすぐにお伝えしますが(まずなさそうですが)、逆に、これらのED治療薬の服用によって、ED治療以上の重要な作用(よい意味での)が期待されています。

例えば、PDE5阻害薬(シアリス)の服用と運動の組み合わせで、テストステロン(男性ホルモンの主なものですが)が有意に増加して、酸化ストレスへの抵抗力がつく、といった報告や、前立腺肥大症への有効性も期待されています。

あまり声を大きくしては言えませんが、ED治療薬を服用されている方で、他の副次的な効果はよく耳にしています。
あまりにナーバスなのもよくはなくて、ちゃんとした服用であれば、それでセックスライフを楽しむのは大いに結構な事だと思います。