診療現場からの報告

第110話: “治癒(?)”or“改善” [カウンセラー/森下]

バイアグラレビトラシアリスといった3種類のED治療薬。
今回はちょっと基本的なことについて触れたいと思います。

それは、薬を服用しなくてもよくなるのかということです。

そもそもバイアグラ、レビトラ、シアリスには依存性や中毒性といったものはありません。つまり、止めようと思えばいつでも止めることは出来ます(精神的に依存してしまったら話しは別です)。
ただし、服用を止めれば勃起が困難な状態に戻ってしまいます。

バイアグラ、レビトラ、シアリスといったED治療薬は、EDの原因を根絶する薬ではありません。この点を勘違いされている方がよくおられます。

バイアグラ、レビトラ、シアリスは、あくまで皆さんの体内で勃起時に行なわれる動きをサポート(増強)してくれるだけです。飲んで効果が発現している状態であれば勃起は可能ですが、飲んでないときや効果が切れたときは当然EDの症状がでます。

治療薬というフレーズから、服用を続けることでEDが“治る”というイメージを持たれているのだと思います。服用による効果は“症状の治癒”というよりは“状況の改善”だと思って下さい。

と、こういったお話をすると皆さん決まって落胆されます。

が、EDが治らないとは言ってません。
問題は、ご自身のED発症原因が何かということです。EDの原因を払拭できれば、いずれ元通りにといったことはよくある話です。
ひとまず、ED治療薬を服用して勃起が可能であることを実感してください。そこから生活習慣を含め何が問題なのかを見つめなおされてはいかがでしょうか。