診療現場からの報告

第247話:未承認薬で書類送検 [カウンセラー/森下]

今年の7月、某男性専門医院の医師2人が、医薬品医療機器法違反の疑いで書類送検されました。
安全性が未確認なインド製の未承認ED治療薬とAGA治療薬を別の容器に詰め替えて、傘下の医療機関に納入したとして書類送検されました。
この傘下の医療機関は、全国に14院展開しています。
関西圏では大阪に2院、神戸に1院、京都に1院と展開しておりますが、以前より取り扱っている薬剤が国内承認薬ではないという事で問題視されていました。
この件が報道されると上記の医療機関では、公式SNSで弁明をされていました。
イメージダウンを防ぐために状況説明をされていたのだとは思いますが、安全性が未確認なインド製の未承認薬を「安全性に問題が無い」と言い切っておられます。
これってどうなんでしょう・・・。
さらに言えば、
医師は自己の責任において患者の治療に必要な国内未承認薬を、海外から取り寄せて治療にあたることができます。ただし、あくまでも特定の患者さんの治療のためであり、将来的に治療するかもしれない不特定の患者さんのために大量の薬を入手することはできません。
当然、厚生省に書類を提出してチェックを受けているはずなので、おかしな話です。
患者さんは、ネット通販や個人輸入を避けようと、医療機関を受診されていいます。なのに、肝心の医療機関がこういった事をしていたのでは、業界全体の信用に関わる問題です。
それにしても、この数年間、放置されていたのは何だったのでしょうね?