第159話:夏の落し物、性病 [カウンセラー/森下]
今年もあっという間に8月が終わりました。
そしてこの季節から増えるのが、性感染症でのご相談です。
当院では
性感染症の中でも
クラミジアや
淋病をはじめとする一般的な性感染症の診療を行なっています。こうした性感染症の感染経路は、性行為です。つまり、オーラルセックスやディープキスでも感染の可能性があるのです。
とはいえ感染場所が喉ではなく性器のみであった場合、きちんとコンドームを装着すればそこまで心配する必要はありません。なのに性感染症が後を絶たないのは、性行為が多様化しているということなのかもしれません。単にコンドームを装着していないだけかも知れませんが・・・
淋病やクラミジアといった一般的な性感染症は、投薬により治療が可能です。違和感を覚えたら直ぐに泌尿器科を受診して下さい。
とはいえ、まずは感染予防のためにコンドームをきちんと装着することを忘れないで下さい。
ちなみに日本人は、コンドームを避妊具として捉えています。避妊方法もコンドームの使用が最も一般的であり、ピル等の使用はマイノリティともいえます。コンドームの使用以外では、避妊手段を講じていないといってもいいぐらいです。
こうした背景があるにも関わらず、日本人のコンドームの装着率は42%と低く、世界ワースト3位といわれています。このうえ、開発が進む
男性用ピルが承認を得れば、コンドームの装着はさらに下落しそうですね。