心斎橋中央クリニック

タイトル「診療現場からの報告」

第202話:梅毒感染者がまた増えています② [カウンセラー/森下]

【梅毒について】
梅毒は、トレポネーマという細菌に感染することでおこる全身性疾患です。感染力が非常に強く、1度の性行為で感染する可能性は15%~30%と言われています。
梅毒に感染すると、次のような症状が現れます。
【第一期】
約3週間で陰部や口唇等の感染部に潰瘍や無痛性のしこりができます。鼠径部のリンパ節が腫れることもあります。
こうした症状は2~3週間もすればいったん治まり、潜伏期間を経て第二期へ進行します。
【第二期】
感染後、3か月から3年でバラ疹と呼ばれる全身性の赤い発疹や、扁平コンジローマ、梅毒性乾癬、梅毒性丘疹、全身のリンパ節の腫れ、発熱、倦怠感、関節痛など多岐にわたる症状が全身にみられます。
これらの症状も約1か月程度で消失しますが、抗生物質で治療しない限りトレポネーマは体内に残っています。通常、第二期の時点で抗生物質による治療が行われ、第三期、第四期と進行する方は現在では稀です。
【第三期】
感染後3から10年。特徴的な症状は、皮膚や筋肉、骨などに生じるゴム腫、神経梅毒等があります。
【第四期】
感染後10年以降。多くの臓器に腫瘍が発生。また、脳や脊髄、神経が侵され麻痺性痴呆や脊髄瘻、言語障害を起こし、死亡に至ることもあります。
梅毒は、粘膜や傷口から直接感染します。確実とは言えませんが、コンドームの装着を怠らないことが、最も簡単にできる予防手段だと言えます(コンドームが覆わない部分の皮膚や粘膜に梅毒の症状があると感染の可能性があります)。
(参考)
第200話:梅毒感染者がまた増えています①

 

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