薬剤性EDとは、服用した薬が原因で発症したEDのことです。
当院に来院される方にもこうした疑いのある方がおられます。
なぜ疑いなのかというと、薬剤性EDは一部の薬を服用することで生じる“可能性”があるだけにすぎません。こうした“可能性”のある薬を使用しているときにEDを発症したとしても、原因は全く別にある可能性も考えられるからです。
例えば、鬱(うつ)病を患っておられる方。
確かに一部の抗鬱剤には、薬剤性EDの可能性を有しています。しかし、鬱病によって性的欲求の低減が見受けられる方は、投薬に関らずEDを発症しやすいといえます。更に言えば、そもそも鬱病の原因の一つであるストレスは、EDの発症原因でもあります。鬱病を発症するほどの強いストレスを浴びられている方は、鬱病の発症前にEDを発症しておられる可能性も充分に考えられるのです。
こう考えると、原因の特定が困難であることがご理解いただけると思います。
次に、薬剤性EDを生じる可能性がある薬についてですが、こうした可能性がある薬は大きく分けて8種類に分類できます。
とはいうものの、薬剤性EDを発症された方にとっては、可能性という一言で済ませられる問題ではないのも事実です。
患者様の中には「もう薬を飲まない様にする」とまで言われる方もおられます。
確かにEDという側面だけで見れば、それでいいのかもしれません。
しかし、服用されている薬は健康な生活を送るために必要だから処方を受けた薬のはずです。主治医との相談なく勝手に服用を止めるなどということは絶対にあってはならないことです。
多くの場合、ED治療薬であるバイアグラ、レビトラ、シアリスを併用すれば、状態の改善が望めます。まずは主治医に薬を変更することが可能かどうかをご相談されることをお勧めします。