第209話:梅毒感染者がまた増えています③ [カウンセラー/森下]
昨年にも触れましたが、梅毒は感染力が強くい病気です。
しかも一定期間経過後、症状は消えてしまいます。このため梅毒に感染している事に気付かないまま、パートナーや風俗店から性行為全般を通じての感染が主な感染ルートとなります。
他にも可能性という意味では、コップ等の使いまわしや、風呂で感染者が座っていた場所にすぐ座るといったケースもあります。ただ、ほとんどの場合、注意すれば回避できます。例えば、銭湯で他人が使ってい椅子に、水も流さずにすぐ座りますか?ほとんどの方は、いったん水で流してから座りますよね。口に病変部分がある方と、お箸やコップを使いまわしますか?また、キスなどをしますか?しませんよね。性交渉は、きちんとコンドームを使用しする。
こうした、ある程度の注意(?)を払って日常生活を送れば、そこまで感染が拡大することは少ないはずなのですが。。。
とはいえ、この数年で、こんなに感染者が膨れ上がるのは不思議でなりません。
1つ考えられるのは、国内ではなく外からの感染源が増えているという可能性です。
日本では、梅毒は過去の病気というイメージですが、海外では梅毒の感染は衰えていません。近年の統計では、全世界で推定1200万人が新規に感染しているそうです。
こうした状況からの推測ですが、海外からの渡航者が性的サービスを利用して日本人女性が梅毒に感染。そこから日本人男性に感染という拡大ルートがあるのではないでしょうか。純粋に国内だけの問題で、こういった状態が起こることは考えにくいのではないでしょうか。
そう考えると東京オリンピックでは、これまでとは比較にならない人数の渡航者が来るわけです。その影響は、経済効果だけで終わればいいのですが。
本当の原因(感染ルート)は誰にも正確には分かりません。とにかく、感染しないように注意を怠らないことが重要です。
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