第243話:ミノキシジル服用は“要注意” [カウンセラー/森下]
ミノキシジルタブレット(通称「ミノタブ」)を使われている方は、そのリスクをきちんと理解されているでしょうか。
また、ミノタブを処方している医療機関もあるようですが、そのリスクを患者さんにどれだけ説明しているのでしょうか。
また、ミノタブを処方している医療機関もあるようですが、そのリスクを患者さんにどれだけ説明しているのでしょうか。
ミノキシジルは薄毛治療に効果があり、リアップやリグロといった外用薬に配合されています。しかし、経口薬として承認されたAGAの治療薬に、ミノキシジルが配合されたものはありません。日本に限らず、海外の各国でも同様です。
ただし、海外の降圧剤にはミノキシジルを主成分とする経口薬があります。米国で認可を得ているロニテン(Loniten)という薬です。通常、治療目的は違っても承認が下りているわけですから、服用しても何ら問題ないはずです。なのに何故、まともな医療機関ではミノキシジルタブレットをAGA治療で採用しないのでしょうか。
ただし、海外の降圧剤にはミノキシジルを主成分とする経口薬があります。米国で認可を得ているロニテン(Loniten)という薬です。通常、治療目的は違っても承認が下りているわけですから、服用しても何ら問題ないはずです。なのに何故、まともな医療機関ではミノキシジルタブレットをAGA治療で採用しないのでしょうか。
実は、ミノキシジルは深刻な副作用を引き起こす可能性がある降圧薬です。このためロニテンの服用には、生命を脅かすような深刻で有害な影響をもたらすリスクが伴います。降圧剤として承認を得た米国でも、医師による特に慎重に投与すべき医薬品という扱いです。使用は他の降圧剤で効果が得られなかった場合にのみと限定されており、しかも、β遮断薬、利尿剤との併用しなければなりません。
この様な薬を、AGA治療薬として簡単に処方するなどという事は大問題です。日本皮膚科学会が作成した男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン(2017 年版)でも、ミノキシジルの内服は、最も最低な「D判定:ミノキシジルの内服を行うべきではない。」とされています。
今のところ、当院にAGAのご相談に来られミノキシジルを服用されている(されていた)という方で、こうしたリスクを知っていた方は誰一人おられません。
参考までに、ロニテンの添付文章のある『Boxed Warning(警告)』の内容を簡単に記載しておきます。
■警告
・ロニテン錠には強力な降圧薬ミノキシジルが含まれており、深刻な副作用を引き起こす可能性があります。
・心タンポナーデに進行する心膜液滲出を引き起こすことがあり、狭心症が悪化する恐れがあります。
・他の2種類の降圧剤と利尿薬を最大量投薬しても、十分な効果が得られない高血圧患者にのみ使用する。
・ミノキシジルは、動物実験において数種類の心筋病変やその他の有害な心臓作用を引き起こしました(参照:動物の心臓病変)。
・ロニテンは、β遮断薬と利尿薬と併用して、厳重な管理下で投与しなければなりません。
・悪性高血圧症の患者、及び既にグアネチジンを投与されている患者は、ロニテンの初回投与時には入院する必要があります。
・ロニテン錠には強力な降圧薬ミノキシジルが含まれており、深刻な副作用を引き起こす可能性があります。
・心タンポナーデに進行する心膜液滲出を引き起こすことがあり、狭心症が悪化する恐れがあります。
・他の2種類の降圧剤と利尿薬を最大量投薬しても、十分な効果が得られない高血圧患者にのみ使用する。
・ミノキシジルは、動物実験において数種類の心筋病変やその他の有害な心臓作用を引き起こしました(参照:動物の心臓病変)。
・ロニテンは、β遮断薬と利尿薬と併用して、厳重な管理下で投与しなければなりません。
・悪性高血圧症の患者、及び既にグアネチジンを投与されている患者は、ロニテンの初回投与時には入院する必要があります。
■動物の心臓病変
ミノキシジルは動物実験にて下記の様な心臓障害を引き起こしています。
(1)乳頭筋/心内膜下壊死
(2)出血性病変
(3)心外膜炎
(4)肥大と拡張
ただし、人間に対しての影響は明らかではありません。
ミノキシジルは動物実験にて下記の様な心臓障害を引き起こしています。
(1)乳頭筋/心内膜下壊死
(2)出血性病変
(3)心外膜炎
(4)肥大と拡張
ただし、人間に対しての影響は明らかではありません。