心斎橋中央クリニック

タイトル「診療現場からの報告」

第81話:レスベラトロールとED治療薬の併用について [院長/西川]

“赤ワインが長寿によい”と言われて久しく、私もよく好んで赤ワインを飲んでいます。
この赤ワインに含まれるポリフェノールの一種であるレスベラトロールと言う物質が長寿遺伝子(SIRT1)を介して抗酸化作用を発揮する云々の研究報告が多くなされています。このレスベラトロールが、ED治療薬(バイアグラレビトラシアリス)との併用によって非常に有効な作用をもたらす事を示唆する研究結果が昨年大阪大学(アンドドロジ―)から出ていました。

現在、日本では中等度以上のED患者数は1130万人(30~79歳)との推測があり、かなり愕然とする数字ですが(これは糖尿病の潜在的患者数の約2倍にもなります)、これらEDの治療はPDE5阻害剤(バイアグラ、レビトラ、シアリス)が第一選択で、非常に高い有効性を示す事が知られています。現に、当クリニックでも非常に高い満足度を実感していますし、ほとんどのED患者さんがこれで事足りる場合がほとんどです。ただ、年に十数例、その効果が不十分な方もおられて(大抵が重度の糖尿病の方ですが)、苦労する場合もあります。

このような症例に、上記の研究結果を踏まえた、レスベラトロールとの併用がとても効果的である可能性があります。
ただ、摂取するレスベラトロールが相当量必要であるため、「いつものビールや焼酎の代わりに赤ワインでも」程度では全く足りません。当院でも、現在試行錯誤しておりますが、うまいレスベラトロールの摂取法(ED治療薬との併用になりますが)がありましたらお伝えするようにします。

 

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