第304話:寝酒を止めてED予防(改善)[カウンセラー/森下]
以前にも触れましたが、EDのご相談で来院される方は睡眠時間が短い傾向にあるように思います。7時間の睡眠をとれている人は稀で、ほとんどの方は5~6時間かそれ以下とおっしゃられます。
睡眠時間は6時間で十分と感じておられる方が多いのですが、6時間では決して十分な睡眠がとれているとは言えません。6時間の睡眠が10日間続くと、脳の機能が徹夜した時と同程度に低下するという研究報告もあります。
とはいえ、寝付きが悪くてなかなか入眠できないという方も多いと思います。
2002年に行われた調査では、日本人の5人に1人が不眠で悩んでいるという結果がでました。しかも、その中の3割の方が寝酒に頼って入眠しているそうです。
飲酒は確かに寝つきを良くします。
しかし、3~4時間後にはアルコールの分解で発生したアセトアルデヒドによって睡眠の質が低下し、レム睡眠(浅い眠り)が続くようになります。
さらに、アルコールの利尿作用で尿の量が増え、尿意で目が覚めてしまいがちです。3時、4時ぐらいに目が覚めて、ウトウトしては直ぐに目が覚めるという状態を繰り返しておられませんか?
慢性的な睡眠不足は過度なストレスを生み、EDを発症する原因となります。さらに、勃起と密接な関係にあるテストステロン(男性ホルモン)の分泌は、睡眠の量・質の低下によって減少します。