診療現場からの報告

第157話: 自然のED治療 [カウンセラー/森下]

EDの原因として最も多いのはストレス性(心因性)のEDです。
仕事やプライベートでのトラブルなどによる精神的ストレス。はたまた睡眠不足や疲労といった肉体的ストレス。現代社会においてストレスを受けていない方などおられません。

では、EDを生じる方とそうでない方の間には、どういった違いがあるのでしょうか。

一言で言えばストレスに対する耐性の有無と言うことになります。
ストレスの耐性には、“受けにくさ”と“溜めにくさ”の二種類があります。来院される患者さんをみていると、ストレスを“受けにくい”方は“溜めにくい”方に比べEDになり易いように感じます。塵も積もれば・・・ということでしょう。
受けたストレスを上手に発散できる能力が重要なのかもしれません。

ストレスの発散方法といえば、スポーツやカラオケが代表的です。でも、誰もがスポーツを楽しめるわけではありませんし、歌が苦手な人もいます。そんな方にお勧めするのは、自然音です。
自然音には心身をリラックした状態にし、ストレスを取り除くといった効果があります。

<自然音の一例>
・小川のせせらぎ
・打ち寄せる波
・小鳥のさえずり
・雨音

ストレス性(心因性)、特に緊張性のEDでお悩みの方は、まず性交渉の前に部屋の照明を落とし自然音をBGMにパートナーとの会話を少し楽しんで下さい。夏の夜、海辺の部屋で波の音を聞きながらというイメージです。多少は緊張も和らぐでしょうし、自然と良い雰囲気になるのではないでしょうか。

緊張はストレスを生みます。ストレスはEDを引き起こす大きな要因です。バイアグラ、レビトラ、シアリスを服用しつつ、上手く自然音を活用すればより効果的な緊張性EDの治療が行なえます。
心当たりのある方は、一度試して下さい。

ただし、自然音の中には小鳥のさえずりのように、リラックスはできても性行為を行なうムードとは対極のもあります。自然音の選択にはくれぐれも御注意下さい。