診療現場からの報告

第235話:亀頭が癒着[カウンセラー/森下]

亀頭に包皮が癒着して剥がれなくなったというご相談を受けました。
ベットに横になっていただき、院長と患部を確認すると確かに癒着が確認できました。
癒着部分は亀頭の2/3以上と広範囲にわたっています。どうやら亀頭炎、包皮炎といった炎症を繰り返し、癒着が徐々に進んだようです。元々皮膚が薄く弱いうえに包茎だったことから、包皮の被さり部分で炎症が起きやすかったのだと思います。聞けば過去にも軽い癒着は何度か経験しされているそうです。
単に剥離だけを行っても、再発は免れません。今後の事を考え、今回は剥離に併せて包茎の手術を行う事となりました。
ブロック麻酔、局部麻酔を終え、いざ剥離を開始します。 なかなか強固な癒着でしたが、徐々に癒着部が剥がれてゆきます。
剥離が進みカリが少し見えてきたときに、突然白濁色の液体が亀頭から噴出しました。
どうやら膿がたまっていたようです。
同様の箇所が他にも何箇所かありました。
包茎の方の場合、どうしても被さり部分が不衛生になるため炎症が進む過程で癒着部分が化膿したのでしょう。
ご本人ともお話ししたのですが、やはり放置するのではなく早い段階で処置を受けることが重要です。
包皮の剥離も包茎手術も無事に終えると、術前と違い奇麗に亀頭が露出されました。
患者さんも、術後に痛みを覚えることもなく笑顔で帰っていかれました。
本当にお疲れさまでした。