診療現場からの報告

第256話:ED治療薬の効果UP [カウンセラー/森下]

面白い記事を見つけました。
身体の柔軟性と、血管の柔軟性が比例しているというものです。

1つ目は、アメリカ・バージニア大学などの研究グループによる実験です。
この実験では、30分間のストレッチで動脈硬化が抑止・改善出来る可能性が判明しました。また、ストレッチによる身体の柔軟性の回復度が高かった人ほど、動脈硬化の改善度も高かったようです。

2つ目は、日本の国立健康・栄養研究所などが行った研究です。
こちらでは、年齢層に関わらず身体の柔軟性が低い人ほど、動脈硬化が起こっていたそうです。

3つ目は、立命館大学の家光教授の研究です。
この研究では、40分間のストレッチで、1時間程度の動脈硬化の改善が確認できたそうです。
さらに、定期的なストレッチを4週にわたって継続的に行った場合、身体の柔軟性向上に比例して動脈硬化も改善していたそうです。
なかには片足のみストレッチをした場合、その片足のみ動脈硬化にブレーキがかかったという実験報告もありました。こうした様々な研究の結果から、身体の柔軟性は血管の柔軟性と密接な関係にあるといえます。

ストレッチが血管の柔軟性に影響を与える理由には次の2つが考えられます。
①NO(一酸化窒素)の生成。
ストレッチで筋肉を伸ばすと、血管が筋肉の圧迫から解放されて血流が改善します。この時、血管の内皮細胞からNO(一酸化窒素)が分泌されます。NOには血管を緩めて広げる働きがあり、動脈硬化のリスクを軽減します。

②交感神経の抑制。
深くゆっくりとした呼吸を意識したストレッチは、交感神経をオフにして副交感神経を優位にしてくれます。副交感神経には血管を緩めて血圧を下げ、動脈硬化を抑制してくれる働きがあります。
この2点(NOの生成と副交感神経の働き)は、ED治療において非常に重要なポイントとなります。なぜなら多くの場合、動脈硬化をはじめとする血管の拡張機能不全がEDを引き起こしているからです。

当然、ストレッチだけでEDが改善するという訳ではありません。 しかし日常的なストレッチで血管の柔軟性を取り戻していけば、今以上にED治療薬の効果を実感できるようになる可能性はあります。運動まではなかなか出来ないという方でも、ちょっとした時間でストレッチなら出来そうですよね。

<参考>
第70話:勃起のメカニズム
第88話:歯茎のケアがED予防になる!?
第89話:メタボ(肥満)とED
第97話:レビトラWEBカンファレンス「血管疾患としてのED」を視聴して 第101話: セロトニンってなに?
第143話: Let's 入浴♪

 

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