診療現場からの報告

第269話:今年も性病が多い [カウンセラー/森下]

今秋も淋病やクラミジアに感染された男性からのご相談が増えました。
例年に比べると、風俗店を利用して感染したというケースはかなり少なくなっていたように思います。新型コロナウィルスによる影響かも知れませんね。
淋病の特徴は、尿道から出るドロッとした膿や、強い痛みといったハッキリとした自覚症状です。このため、直ぐに治療を開始される方が多いため、誰かにうつす可能性は低くなります。
また、潜伏期間は2日~7日程度と短く、原因を特定し易いとも言えます。
クラミジアに感染した場合は、淋病とは状況が変わります。
潜伏期間は7日から20日程度と長く、自覚症状も軽いもので終わります。人によっては無症状というケースもあります。このため感染していることに気付けず、誰かにうつして初めて分かるということも少なくありません。
こうした性感染症の予防には、コンドームの使用が最も有効的です。
ただ、近年ではオーラルセックスの普及によって咽頭感染も増えてきているため、油断は禁物です。