診療現場からの報告

第292話:バイアグラで認知症対策?[カウンセラー/森下]

バイアグラに関する面白いニュースが、米国科学雑誌「Nature Aging」に掲載されました。
ED治療薬であるバイアグラ(シルデナフィル)を服用することで、アルツハイマー型認知症(AD)の発症リスクが低減する可能性があるようです。
FDA(米食品医薬品局)が承認した1,600種類以上の薬剤をスクリーニングした結果から、700万人以上のバイアグラ(シルデナフィル)の処方データを基に、アルツハイマー型認知症発生リスクの調査が行われました。
この調査によると、バイアグラ(シルデナフィル)の服用によって、アルツハイマー型認知症の発生リスクは69%も低減したそうです。
ただし、今回の調査ではバイアグラ(シルデナフィル)とアルツハイマー型認知症の発症率低下に関連性が認められただけであり、明確な因果関係が証明されたというわけではありません。
今後、女性を含めた臨床試験も予定されているようですので、いろいろなことが明確になっていくと思われます。
良い結果が出ることを願うばかりです。