診療現場からの報告

第22話:抗うつ薬(SSRI)の関連ニュース [院長/西川]

第18話でお伝えしました早漏防止薬(タボキサティン)についてのお問い合わせが増えていますが、現在まだ本国では未承認薬ですので、取り扱い次第、ここでお伝えします。

抗うつ薬(SSRI)の短時間作用型の薬剤なのですが、現在抗うつ薬として利用されているSSRIは数ヶ月の服用が必要ですが、これについて興味深いニュースを下記に載せておきます。

抗うつ剤(SSRI)は精子の質を低下させる

[要 約]

ニューヨークのコーンルメディカルセンターのPeter Schlegel博士は、二人の男性不妊患者が処方されていた抗うつ剤の服用を中止した途端、精子の数が増加し、服用を再開したら、 また、精子の数が低下してしまったことから、抗うつ剤の一種、SSRI(Selective Serotonin Reuptake Inhibitors:選択的セロトニン再取り込み阻害剤)は、精子の質に重大な影響を及ぼす可能性があると、ニューオーリンズで開催中のアメリカ生殖医学会の年次総会で発表しました。

抗うつ剤の一種であるSSRIには精子の質を大きく低下させるという、まだ、一般的には知られていない副作用があるのではないかとしています。

これまでのところ症例数が少ないことから、さらなる調査を実施するとのこと。

Newstarget 2006/10/26.

早漏防止を目的に、従来のSSRIを安易に処方する施設があるようですが、その服用には専門医に相談されるよう、慎重になさって下さい。