第23話:糖尿病と包茎との関係 [院長/西川]
以前は(若い頃は)、亀頭は普通に露出していて性交渉も何ら問題なかったんだが、近頃、被り気味になってきた、包皮や亀頭が時に赤く少し腫れる事があるとの訴えで来院される方が多々あります。
そういう場合、糖尿病である場合がほとんどです。
2週間ほど前、50代の方ですが、「包皮の先の部分が細くなってきて(先細り)、亀頭を露出させる事が困難になってきた。どうしたものか。」 と来院されました。診察してみると、包皮がやはり先細り状態で、包皮の炎症が強く、その伸展性(弾力性)がなくなってきていて、肥厚していました。 案の定、糖尿病の方でした。糖尿病に関してはちゃんとコントロールされている方のようで、亀頭包皮の炎症を抑える治療薬を処方して、本日手術に来院されました。
この2週間で、包皮の炎症はかなり改善されていました。
▲包皮の炎症はかなり改善(初診の日に比べて)している状態です。
▲亀頭を露出させた状態です。絞扼輪(包皮径の狭い部分)から
先端にかけて、炎症がみられ、包皮は肥厚しています。
このような場合、炎症を繰り返すにつれて、包皮が裂けてきたり、勃起時の痛みが強くなってくるでしょうし、いずれは、亀頭を全く露出できなくなる可能性がありますので、早めの治療を検討されるべきだと思います。 糖尿病を指摘されて放置しておくなんて事(以外と多いようです)は、論外です。
▲手術直後の状態です。幸い、包皮にもまだ充分な余裕のある方
でしたので、亀頭直下埋没法にて問題なく手術を終了できました。