診療現場からの報告

第124話: 内助の功でED克服 [カウンセラー/森下]

デンマークで共働きの夫婦を対象に行なわれた調査によると、夫より妻の収入が多くなると夫のED治療薬(バイアグラレビトラシアリス)の服用率が高くなるということが分かりました。

女性の社会進出が当然となった現在では、夫婦(家庭)のあり方も従来の形状から変化が見られます。
これまでは夫が家庭の中心的存在、所謂「大黒柱」であったのが、妻が収入を得ることで夫が家庭内でイニシアチブを取れないシーンが増えています。また、2000年以降には草食男子という言葉の普及にも見受けられるように、元気のない男性が増加傾向にあり、男性自体の弱体化も進んでいます。

しかし、いくら女性の社会進出が当たり前になろうが、また男性の弱体化が進もうが、まだまだ世間には“男社会”的な意識がいたるところに強く存在しています。このため妻より収入が下回った夫は、少なからず妻に対してコンプレクスを覚えてしまい家庭内での自分の存在意義を見失っていきます。ただでさえ婚姻後、妻が夫より強くなるケースは多いのに、収入面でも嫁に負けたとなると夫の肩身の狭さは増すばかりです(ほとんどの場合、妻が夫のこうした心理に気付く事はありません、、、)。
こうなると夫が家庭内で感じるストレスは増大する一方です。

以前からストレスがEDを引き起こす要因であるということはお伝えしてきましたが、こうした状況を考えると冒頭に挙げた“妻に収入で負けた夫”のED治療薬(バイアグラ、レビトラ、シアリス)の服用率が高いのもうなずけます。
ちなみに夫より妻が高収入な家庭では、ED治療薬(バイアグラ、レビトラ、シアリス)だけでなく睡眠薬、抗うつ薬の服用率も上昇しています。
やはり夫婦関係でイニシアチブが取れていない夫は、健康な精神状態を維持し辛くなるようです。

世の奥様方。

本音ではどう思っていようが構いません。

ご主人より一歩下がって『内助の功』を意識してもらえないでしょうか。