診療現場からの報告

第281話:ジェネリック③(シアリス) [カウンセラー/森下]

シアリスのジェネリック医薬品(後発品)であるタダラフィルが発売されてちょうど1年と2か月が経過しました。
当初は沢井製薬株式会社からのみの発売でしたが、4月から11月にかけて本草製薬株式会社、クラシエ薬品株式会社、アスカ製薬株式会社、ファイザー株式会社、江州製薬株式会社、東和薬品株式会社からも発売が開始されました。
タダラフィルに限った事ではないですが、ジェネリック医薬品が発売されると「ジェネリックは昔使ったけど効かなかった」「副作用が強かったので使いたくない」といった話をカウンセリングでよく耳にするようになります。
こうした話に出てくるシアリスのジェネリック医薬品は、十中八九が非正規品(模造品や偽造品等)です。
タダラフィルの発売当初には「きちんと医療機関でジェネリックシアリスの処方をうけていた。」と言われる方が多かったのですが、2020年3月19日以前に、承認を得たシアリスのジェネリック医薬品は存在しません。
どう考えてもかなりの方が、非正規品を医療機関で入手されているように思えます。
(安心して服用できる)本物を求めて受診した医療機関で、非正規品が処方されている。ウソのような話が、現実に起きているのですから驚きです。
ちなみに厚生労働省でもこうした実態は把握されているようですが、なぜか黙認されています・・・。
※「タダリス」や「メガリス」等の海外製ジェネリックシアリスを個人輸入されていたと言われる方もおられますが、半数近くは偽物です。
徐々にタダラフィルの需要も高まってきていますので、非正規品の流通が減ればよいのですが…。
当然ですが、当院では国内承認薬しか取り扱っておりません
<参考>
  • シアリスについて
  • タダラフィルについて