診療現場からの報告

第329話:汗と臭いについて [カウンセラー/森下]

今年も連日のように猛暑が続き、朝から駅のホームで汗を拭いておられる方をよく見かけます。これだけ暑いと、立っているだけで汗が止まらないという方も多いのではないでしょうか。
朝から汗臭くなるのは出来るだけ避けたいものです。
今朝、たまたまWEBサイトで「汗と臭いに関する実態」という記事を見かけました。たいした内容ではなかったのですが、男女800名を対象にした自分と他人に対する汗や臭いについてのアンケート結果が載っていました。
30代の男性では約74%の方が自分の汗や臭いを気にされているのに対して、40代の男性では60%の方しか気にされていない様です。他人の汗や臭いが気になるという方も、30代男性では73%ですが、40代男性では58%と減少していました。
40代と言えば加齢臭が気になりだす年齢です。臭いを気にする方が増えると思ったのですが、この結果には少し驚きました。
こうした自身の汗や臭いが気になるシチュエーションとしては、仕事中や運動中(後)、電車やバスに乗車中が多いようです。逆に、他人の汗や臭いが気になる状況は、圧倒的に電車やバスに乗車中という事です。人との距離が近いうえに、密封された空間だからでしょうね。
ちなみに、自身の汗や臭いが気になる部位としては、ダントツでワキという結果でした。制汗剤などのCMで、ワキを対象にしたものが多いのも納得です。
では、汗や臭いにたいしてどのような対策が多く取られているのでしょうか。
アンケート結果を見ると、汗拭きシート、制汗スプレー・制汗剤、着替え、タオルで拭く、入浴(シャワー)等々、昔からさほど変わりがない対策をとられていることが多いようです。
そんな中、少数ですが汗・臭い対策にボトックス注射が入っていました。
ボトックス注射は、特定部位の汗を(一定期間)止める手法としてはとても優れています。注射を打つだけの簡単な処置なので、時間もかかりません。それでいて効果は絶大なので、当院にも毎年大勢の方が射ちに来られます。障害といえば、病院に出向く手間ぐらいでしょうか。でも、一度受ければ暫く汗を気にする必要が無くなるわけです。汗・臭いをどうにかしたいという方には、ぜひ検討していただきたい良い対策方法です。
余談ですが、他人の臭いが気になる女性は、20代で78%、30代で75%、40代になると78%と、年齢に関わらず臭いには敏感な方が多いようです。パートナーや職場の女性の印象を良くするためにも、汗・臭い対策には気を付けた方が良いですね。