診療現場からの報告

第277話:寝ないとEDになる!? [カウンセラー/森下]

EDを改善する上で、睡眠時間の重要性は以前からお伝えしてきました。一般的にも睡眠の重要性については、広く浸透しているように思います。
しかし、浅い眠り(レム睡眠)の重要性については、あまり知られていない様に思います。中には、深い眠り=〇、浅い眠り=×という認識の方もおられるのではないでしょうか。
米国スタンフォード大学のEileen Leary氏らの研究によれば、総睡眠時間中のレム睡眠の割合が低いと心血管疾患をはじめとする様々な健康リスクや死亡リスクが上昇するようです。心血管系の状態は、EDとも密接な関係にあります。良質な睡眠を取ることは、ED治療の上でも重要と言えるかもしれません。
ただしノンレム睡眠、レム睡眠にはそれぞれ役割があります。けっして深い睡眠が不要という訳ではありません。短時間の浅い睡眠ばかりを繰り返していたのでは、睡眠不足になってしまいます。重要なのは7~8時間の睡眠時間を確保したうえで、バランス良くレム睡眠・ノンレム睡眠を繰り返していくことです。
ED治療で当院に来院される患者さんでも、夜間に仕事をするようになってEDの症状が出たという方が結構おられます。生活リズムが乱れている方は、注意された方が良いかもしれませんね。
<参考>
  • 第77話:EDと睡眠障害
  • 第224話 : 睡眠と薄毛・AGAの関係