診療現場からの報告

第332話:“病”も“ED”も [カウンセラー/森下]

仕事の関係で10年以上前から海外に住まれている方が、EDのご相談で来院されました。以前からシアリスを服用されているという事で、今回もシアリスを希望されました。
この方の場合、休暇で日本に帰ってきている間は何の問題もないらしいのです。それが、海外に戻ると何故かEDが生じるという事でした。色々とお話をお伺いしましたが、恐らくは仕事のストレスからくる心因性のEDだと思われます。
ご自身も「海外に移って仕事をはじめた当初は、本当に大変でしんどかったです。」と、ストレスを自覚されていました。今は年に数回(1ヶ月以上の)長期休暇をとって帰国できるようになったと笑っておられましたが、相当なストレスを抱えてこられたのだと思います。
毛量も今はかなり戻ったそうですが、数年間は抜け毛が止まらなかったそうです。
お話を聞けば聞くほど、相当なストレスを抱えられていたのだと感じました。また、当時ほどではないにしても、今も仕事に戻ればすごいストレスに晒されているのだと思います。
ただ、この方の凄いところは、終始笑顔だという点です。お話は深刻な内容なのですが、全くそんな感じでは出されません。ここまでご自身の症状やお悩みを笑いながら話される方は、本当に久しぶりでした。
通常、この方の様に過度なストレスを抱え、何年間もEDで悩まれていれば症状は悪化します。それこそ、帰国中にEDの症状が出てもおかしくありません。今回の患者さんの症状がそこまで悪化していないのは、ポジティブな思考の影響が大きいのではないでしょうか。
“病は気から”とも言いますが、EDだって気持ち一つで変わるんです。
皆さん、出来るだけ深く考えず、EDなんて笑い飛ばしちゃいましょう!

 

<< 前ページ