診療現場からの報告

第115話: バイアグラの危険性 [カウンセラー/森下]

当院には毎日驚く程、新規の患者様が来院されます。
初めてバイアグラやレビトラ、シアリスといったED治療薬を服用される方が決まって口にされるのが、「バイアグラって心臓に負担がかかるから怖いんですよね?」というフレーズ。

確かにバイアグラの発売当初は幾つかの事故がありました。
しかし、その実情は『間違った使用法』『偽造品を使用』『服用できない(してはいけない)はずの人が使用』といった理由によるものでした。これは、薬の成分は当時となんら変わっていないにも関わらず、事故数が激減していることからも明白です。
先に挙げたフレーズは、バイアグラのこうした事故により付加されたイメージによるものだと思われます。服用可能な方が用法用量を守ってさえいれば特段心配する必要はありません。

また、「バイアグラは副作用がきついんでしょ?」というフレーズもよく耳にします。
確かに副作用が出ないというと嘘になります。しかし承認までに行なわれた国内での臨床データによると、バイアグラで副作用が出たのは全体の25.48%ということです。ちなみにレビトラのでは28.15%、シアリスでは27.2%の方に副作用が認められています(いずれもが軽微な副作用なのですが)。
副作用の内容や程度には個体差があります。副作用が出たからといって、誰もが苦痛を感じるというわけではありません。軽い症状でさほど気になられていない方がほとんどであるのが実情です。

では何故バイアグラにはこのようなおかしなイメージが付き、レビトラやシアリスには付かなかったのでしょうか。

レビトラやシアリスが登場した頃には“正しい知識”の下で薬を服用される方が増えたため、バイアグラのときのような事故が起きなかったことが考えられます。また、偽造品ではなく正規品を使用される方が増えていることも考えられます。

バイアグラ、レビトラ、シアリスはどれも同じようなリスクを含んだ薬剤です。正しい用法用量を守れば安全ですし安心してご利用いただけます(バイアグラ、レビトラ、シアリスははサプリメントではありません。必ず医療機関にて処方を受けてご購入下さい。)。

それにしても、販売開始(1999年)から14年経過してもこうしたイメージが残っているわけですから、先入観というのは怖いものです。